Singapore Botanic Gardens行ってきた その3
その1↓
その2↓
Evolution Gardenと同じくらい楽しみだったのが、Rain Forestのゾーン!
あわよくばフタバガキの種も手に入るかも!?なんてわくわくしながら、いざ突入です!
Rain Forestの入り口真横にはまたまたでっかい木がありました。
Ficus kerkhoveniiというそうな。えっ、てことはしめ殺しの木ってこと???あんまりよくわからないけれど……
ちなみにFicusはイチジク属で、アコウやガジュマルを含む属です。
で、これがRain Forestの入り口。
え!?
めちゃくちゃ森じゃん。
人、入っていいの?ってくらい入り口が植物のせいで狭くなってました。ちょっと勇気が必要だった。
えいや、と入ってみると、早速真横にオオトカゲ。
3、4匹がわらわらと土を掘っていました。
本当、どこにでもいるねぇ。
入ってみるとこんな感じです。
人が二人並ぶといっぱいになっちゃうくらいの細い道が延々と続いていきます。
入った時は晴れていて、日が当たると暑いくらいだったのですが、熱帯雨林の中は林冠がしっかりしているせいか暗くて、ちょっと涼しく感じました。それくらい植物の密度が今までとは違います。日本の山の経験もありますが、それより濃いなと思いました。
なにより一個一個の植物が異常に大きいので、ゾッとするほどです。贅沢な空間なんだけど、怖いなぁ。
しばらく歩いていたらなんと雨が降ってきました。雨が降っているのにほぼ濡れません。
熱帯雨林の林冠ってすごいな。
雨の中歩いている様子を動画で撮ってみました。歩いている様子を感じられるだろうか……。
Rain Forestの中は思ったより広い、だけでなく、幾つか植物の紹介が立っています。
そばにはでっかい木が。
これはPertusadina eurhynchaだろうか。でかいな~、とはいえ30m程度か、という気持ちもしたり……(感覚がおかしくなっている)。
同じくジャイアントなDyera costulata。
調べてみるとキョウチクトウ科らしい。
出てくるラテックスがチューイングガムとかに使われてたんだって。へー。
見上げるとかなり高いことがわかりますね。
つる植物の説明文。全つる植物の90%が熱帯多雨林にいるって本当?
そしてこのつるである。圧巻。
上まで写っていないですが、かなーり上の方まで伸びていました。
つるっていうか、もはや木じゃん、という気持ちになります。
Koompassia malaccensis. これはすごい、なんと60mにまで行ってしまうそうです!
勿論大きすぎて上まで収まりません。これが根本で……(板根かっこいいー!!!)
これが上の方。どこいった?
こうして大きい木を何本も見ていると、案外ほっそり&まっすぐでかなーり高いところまで行く木が多いんだなという気がしてきました。
勿論例外は幾らでもあるのでしょうが、自分の勝手な感覚としては、ものすごく太くて立派な木が上に伸びるイメージがあったのです。だって支えられないじゃない?あとは、上で広く伸展してるイメージがあった。
でも実際はちょっと違う気がします。上で伸展もあまりしていないような気がしますし、何より葉が上の方にしか残っていないというか……。それはやっぱり支えられないから&光合成の関係なんだろうから合理的ですよね。でも細いのはよくわからない。
土台を一生懸命作っているより、一足先に伸びて光合成量を確保してやる!という感じなのでしょうか。
実は細くて土台が心許なくても割と倒れるイベントが発生しないのでしょうか。周りがこれだけ密だったら、そうそう風とかで倒れることもないのかな。
細い方が林冠から突出した際風に煽られないのでしょうか。太いと真に受けてしまうから、それも回避できるような細いものが生き延びたのかな。
自分の頭で想像している時と現実の差に気づくことで、色々と想像が膨らみます。
すると急に出てきたのがこれ!!!!!!!!!
でか!?!?!?!?!?!?!?横にでかい!!!!!!!!!!!!!!!
私の身長でも横幅が収まりきりません。私2人でも収まらぬ。
これは「しめ殺しの木」、Rain Forest入口横にもあったFicus kerkhoveniiです。
説明文にもちゃんと書かれていて、
- 種がコウモリや霊長類によって木の枝の上に散布されること
- 木の枝で発芽し、多数の気根を下に伸ばすこと
- 気根が地面に到達すると固定され、太くなり、融合していき、もととなった木を取り囲んで絞め殺してしまうこと
が書かれていました。いや、すごいな……。
入口横ではあまり怖さを感じなかったのですが(へんてこな形だなとは思った)、こちらは大きすぎるのと、飲み込まれている樹木がはっきり見えるのとで中々ゾッとする見た目でした。気根の蠢き方も異様というか……。
何年かかってこんなものができあがってくるのだろう。一見の価値ありです。
これはRain Forestを出たところにあったネルソン・マンデラに捧げられたGiant Cola。
Colaってコーラじゃん、って思った人。そうです。コーラの原料の木ですよ(かつての話)。でっかいですね。
と、こんな感じでRain Forestをかなり堪能して(他にも沢山説明がありました!)、満足したわけですが……
まだ足りない。
フタバガキが足りない!!!!!!!!!!!!
フタバガキの種とれるかな~、なんてわくわくして行ったのに、そもそもどれがフタバガキなのかもよくわからない上、フタバガキの種なんて一個も見つけられなかったんですよね。
悲しすぎる。
フタバガキ欲を満たさなければならないという使命感に駆られたので、フタバガキを大量に収集し最先端のモニタリング技術によって管理しているというOCBC Arboretumに行ってみました。
Dipterocarp、というのがフタバガキのことなんですが、期待通り沢山のフタバガキたちを見ることができました(ただし若い)。
ひと口にフタバガキの仲間といえど、沢山の種類がいて、それぞれに個性があることがここに来てよくわかりました。教科書だけでやってると、そういうことは分からない……
葉の大きさ、形、つける実の形などなど、様々な点で異なっているんですね。
これだけ沢山フタバガキを見たから、次回植物園なり自然保護区に行った時には自力で同定して大木を見つけたいところ。
この葉っぱの柄?雰囲気?はかなりヒントになりそう。覚えよう。ていうか大きいな!!!
他の特徴として、すっとまっすぐ伸びること、葉を上にしかつけないこと……などがあるようです。
フタバガキの種も一生懸命探したのですが、結局見つけられませんでした。
壊れたやつは見つけたんですが……。
落ち込んでいると、謎の生物がピャッと一瞬出てきて、こっちを見つめて一瞬で去っていきました。元気づけてくれたのか?
Changeable Lizard、というやつだろうか。なんかイグアナみたいな見た目だったな。
一応入り口にて展示されていた、この場所でとれた種子たち。
あーーーーーーーーーーーーーーーいいなーーーーーーーーーーーーーーー一個くれーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!
リトライ、頑張ります。
そんなこんなで気づいたらもう16時過ぎで、帰らなければならなくなりました。
夕方近くなってきたからなのか、場所がよかったのか、帰り道では妙に沢山の種類の鳥に出会いました。初めて見る種も多かったです。
例えばこの子。
Crimson Sunbirdですね。小さめの鳥で、スズメより小さいかな?っていうくらい。
かなりすばしっこかったです。
あとはGreater Racket-tailed Drongoという、尾に更に長い飾りがついたような鳥も見ましたし……
恐らくカラフルなハトも見ました。あと謎の鳴き声の黄色いボディの鳥も。
でも基本、木が大きいので鳥も遠くに止まってしまって見えないんですよ。写真なんてもってのほかで、全然姿が捉えられません。
双眼鏡かすさまじいズームのカメラが欲しい。
サイチョウとかフクロウも見れるんじゃない!?と思ってたのですが(実際いるらしいのですが)、今回は捉えられませんでした。悔しい……。
最後に見たモンキーポットの木。
まるーいポットが落ちてくるやつのはずですが、ネットでポットが守られていて落ちないようになっていました。
まぁ、頭上に落ちてきたら大変だろうからなぁ……。
ということで、これにてSingapore Botanic Gardens一回目の遠征は終了です!
ありきたりな感想かもしれませんが、めちゃくちゃのめちゃくちゃに楽しかったです。最高でした。
自分が今まで見たことのないような植物、なによりでっかい植物と、知識に浸れるのも勿論最高でしたが……
公園自体もかなりゆったりしていて、自由度がかなり高いのも好印象でした。
セキショクヤケイやリスや鳥、オオトカゲ、虫……とすべてが超のびのびと生きている姿にこんなに簡単にアクセスできるのは嬉しいことです。
とはいえ、反省や後悔もかなりあります。もっと下調べと準備をちゃんとしておけば、100倍は楽しめただろう……みたいなところもあります。
が、どうせ1回で回りきれなかったですし、他にも気になる展示がわんさかあるので、あと5回は軽く行くつもりです。どんどん知識をアップデートして、楽しみ尽くしたいと思います。なんてったって入園無料だからね!オーキッドの研究をしているところは有料ですけど、そこにも課金しよう、感謝を込めて。