生物学好きのまいんが、シンガポールで生活する中で出会ったものをひたすら記録します。

生物に興奮した記事が多くなる予感がする。

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シンガポールのセミ、声高すぎるんじゃが

国が違うのだから色んなものが違って当然というのは、頭ではわかっていてもやはり出会うまでなかなか実感が沸かないものである。

その中でも特に驚いた身近な経験、特に生物に関する経験を、今回は3つ紹介したい。

 

1つめ あれってセミの声なんですか!?

ある日バスを待っていたら、目の前の森みたいなところからビービーと機械の故障音みたいな音が聞こえてきた。

おや、あんなところになんの機械があるんだろう。故障したようにずっと警戒音が鳴ってるけど大丈夫なのかな。

そう思ったけれど、あまり気にせず、すぐバスも来てしまったのでそのまま乗ってその時は終わった。

 

次にバスに乗るときも、また同じ音が聞こえてきた。

あれ?また故障してない???機械、よく故障するのかな。

気になってしばらく聞いていると、……なんか段々ペースが早くなっていく。

機械だとしたら、もうすぐ爆発しますよというレベルの間隔だ。

えっ、大丈夫なのこれ!?とドキドキしながら聞いていたら、クライマックスまでビービーが早くなって急にガクンと音が下がって消えた。

 

と、しばらくするとまたゆるーいペースで鳴り始めたのである。

 

これは、機械なのか?……音の高さは違うけど、なんか似たようなペースの音を聞いたことがあるような……

そう思ったところでバスが来たので、またさよならしてしまった。

 

 

3回目。またバス停にて同じ音が聞こえてきた。

この音の間隔、盛り上がり方、これは、なんの記憶だ……???もしかして……

 

もしかして、セミ??????

やっと気づいて、そのつもりで聞くと、確かにセミの鳴き声「ぽい」。音が高すぎて機械音にしか聞こえないのでヘンテコな気分だが、高い声で鳴くセミか、セミの鳴き声を模倣したメカとしか考えられない。

 

後で調べてみたら、この音を聞いてたらしい。

youtu.be

セミの姿ありきで聴くとセミの音にしか聞こえないかもしれないが、遠くからこの音が聞こえてきたらというのを想像してほしい。

私には本当に機械にしか聞こえなかった。

そもそもシンガポールセミがいるとも思っていなかったので余計にびっくりである。こっちのセミはどれくらいの寿命なんだろう&いつを目安に出てくるのだろう。

季節感とかあんまりない気がするのだけれど……。

 

 

2つめ カラスとハトと……スズメ????

日本の市街地でよく見る、人馴れした鳥といえばカラス、ハト、そしてスズメである。

こっちにもいるのかな、と思って周りに目を向けてみたら、まずカラスはいた。

カラスはいたけど……なんか細い。シュッとしてる。あと声違う???

あとは出現頻度が異様に低い。カラス、見るとレアじゃん、みたいな気持ちになるくらい全然いない。

ちょっと調べてみると、シンガポールではカラスがひたすらに射殺&駆除された過去があるみたい。てことは見る個体は生き残りなのか、どこからか飛んできたものなのかな。

 

ハトもみつけた。ハトはふつう。日本にもいるやつだと思う。灰色の個体がてこてこ群れて歩いている。

けど、なんか白いのが時々混じってる。

白いハト、ものすごーく自然に混じっているのであれ?変じゃない??って思っている間に逃げられてしまった。写真撮ればよかったなぁ。

 

最後に、スズメ。これが全然いない。

一応ebirdというサイトを見ると、いるらしいのだけれど……(ここで初めて知ったけど、スズメって緯度同じところにかなり広く分布してるのね&イエスズメという別のスズメと競合してるのね)

ebird.org

 

代わりにスズメレベルで頻繁に見るのがこれ。

ebird.org

なにやつ????

ジャワハッカ、というらしい(英語だとJavan myna、現地だとマイナと呼ばれるので注意したい。ちなみに超似ているやつにオオハッカというのがいて、これもマイナと呼ばれている)。だれよ!すんごい足と嘴が鮮やかなオレンジで目立つ。

目玉がちょっと怖い。

スズメ以上にぴょこぴょこそこら辺を歩いてる感じで、愛嬌があって可愛らしい。が、スズメより一回り大きめなので、ちょっとだけ怖い。

 

正直ハトやカラスよりジャワハッカが圧倒的に多いので、ほとんど日常はジャワハッカに侵食されている感がある。日本から出てこんな違いがあるとは思わなかったので、実際に出会うとなかなかびっくりだった。

 

ちなみに、この前はこういう鳥にも出会った。

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顔が青い!!!!!!

チョウショウバト、というらしい。かわいくない?出会った瞬間ものすごくテンションが上がって、大量に写真を撮ってしまった。

 

3つめ ゴキブリじゃない、新たなる敵

日本で家屋の敵(?)と言えば、ゴキブリが頭に思い浮かぶ。

特に悪いことをしているわけでもないし、ちゃんと見るとかわいいのだけど……。

 

ところが、こちらに来てから今の所、一度も家の中ではゴキブリに出会っていない。ゴキブリ害も出ていない。

隠れているだけかもしれないが、それにしたって会っていない。

 

逆に、新たな敵に毎日頭を悩まされている。

それがヤモリだ

なんと、一週間に1回2回とかのレベルでヤモリがわんさか出る。

ヤモリが出ると何がいけないの?と思うかも知れないが、彼らはうん○をするのだ!

ベランダにうん○をし、家に入り込んでうん○を撒き散らす。本当にやめてほしい。

その上めちゃくちゃ早い。最高に早くて、こんなに頻繁に出会っているのに未だに写真が一枚しか撮れていないのはそのスピード故である。全然捉えられぬ……。

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日本だとヤモリは「家守」なんていってありがたがられるが、こちらに来てからは一刻も早く皆出ていってほしいし遠くで元気にしていてほしいと思うようになった。

出会うたびに、自分の中で「かわいい!」というテンションの上がりと、「やめてくれ!」というテンションの下がりが混ざって意味不明な感情になるので、本当にやめてほしいな。

 

 

他にもいろいろ違いはあれど

上に紹介した以外にも勿論違いは沢山ある。

植物はでかくて鮮やかで見たことないものばかりだし、木は基本着生植物に被されまくってる。雨が降ると急成長するのも面白い(雨の量が尋常じゃないし、気温も高いので)。

昆虫類も、あまり見れてはないけれど見かけられた範囲内でも違うものばかりだ。蝶を何度か見かけたが、アゲハチョウぽいのに羽の一部が黄色と赤だったり、いちいち鮮やかですごいものがいるなぁと思う。

日本と共通しているものを見つけた時もそれはそれで楽しいし、なかなか生きているだけで楽しめるなという気がしている。もうちょっと日本の生物の知識があればもっと楽しめたんだろうが。勉強ってだいじ~~。

 

気候も、文化も、生物も違って、当たり前が全然違うこの国で、人々はどういう風に育って、どんな考え方をするようになるのだろう、と素直に興味がわく。少なくとも、日本で育つのと全く同じ価値観が育つことはないんだろうな。

現地の人と友達になったりお喋りしたりすることなんてできそうにないけれど(そりゃ、ただ生活してるだけじゃそんなつながりできないよね……)、もし友人ができたらそういう話も聞いてみたいなぁ。