ブキ・ティマ自然保護区(Bukit Timah Nature Reserve)に行ってきた その2
前回はこちら↓
今回は山を降りて、隣にあるHindhede Nature Parkに向かいます。
山を降りる途中でGreater Racket-tailed Drongo、日本語だとカザリオウチュウに出会いました。
森の中では、ひたすら色んな鳥の鳴き声とセミの鳴き声が響いています。
が、基本的にどの鳥がいるのかを判別することはかなり難しいです。
というのも、このカザリオウチュウがモノマネの得意な鳥で、様々な鳥の鳴き声を大変上手に真似て大声で鳴きまくっているからです。文献によると、鳥どころかサルとか、金属音とか、もうとにかくなんでも真似できるポテンシャルがあるらしい。
今回見つけたカザリオウチュウも、ひたすら同じ場所から違う声がどんどん出るので、おかしいなと思って見たらそこに居ました。なんでそんなことするんでしょうね?動機には諸説あるらしいけど、面白い習性ですよね。
あとは単純に、森の木が逐一でかすぎるし、階層構造が複雑すぎて上の階層が下から直視できないし、密度も高いせいで色んなノイズがあって鳥を探しきれないというものがあります。日本の森だと割と普通に鳥が探せたと思うんですが、この森では本当に大変でした。音が聞こえても基本どこから来てるのか特定ができません。
一応双眼鏡も用意したんですが、全く役に立ちませんでした。
とはいえ、物凄い鳴き声の豊富さや、この森を遠くから見ても森の上を大量の鳥の影がくるくると舞っている姿を見る限り、かなりの種類と数の鳥がいることは間違いありません。
個人的にはいつか野生のキタカササギサイチョウとモリフクロウを見てみたいのですが、ここでは叶いませんでした。
ふわふわの葉っぱもいました。これ、侵入種らしいぞ。
あとは沢山のシダも見ました。が、種類が判別できないよね。
Green Oakblueだと思われるチョウ。
青い色が綺麗。
これはぐるんぐるんの木。ねじみたい。
遠くから見ると、林冠から木が飛び出てるのがよくわかります。
でっかいもんだなぁ。
山を降りきったら、ビジターセンターの方に向かうと、Hindhede Nature Parkにつながる道があります。木でできたスロープみたいな道です。
で、道に沿って登っていくと、大量のリスとオオトカゲが!もうわんさかいます。そこら中にいて、見つけないほうが難しい。リスとオオトカゲに会いたいだけなら、最初からこっちに行ったほうがいいです。道も平坦で全然広くなく、すぐ回れます。遊具もあります。
子ども向けの解説板も沢山置いてあります。
Ficus variegata Blumeという木。幹から実がうぞうぞ出てる。すごい。
と思ったら、解説の板を見る限りこれらは実ではなくて肉質の茎で、中に沢山小さな花を持っているのだそうです。でも食べれるから鳥とかリスとかが食べるってわけ。イチジクを想像するよろし。
植物ってすんごいね。変幻自在じゃん、って気持ちになりました。
一番奥まで行くとView Pointがありまして、それがこんな景色です。
超キレイだね!!!!!!!!!!!!!森森してたところから抜けたら急にこれが目の前にぱぁっと広がるんで、感動してしまいました。不意打ち絶景強い。
これは採石場跡で、花崗岩がとれたらしいです。1900年代に採掘が始まって、1980年代に終わったそうな。上にある植生を見ると、熱帯雨林らしい突出した木がいくつも見えます。
池の中を覗き込むとこんな感じで、大量の根っこだか枝だかが這っています。
で、その間を泳いでいくカメ。
なんていう種類なのか同定ができないのだけれど、不穏な赤い線が見えた気がするんですよね。もしかしてアカミミガメ……?でも甲羅がちょっと違う気もしたんだけどな……。
全然関係ない話なんですが、この絶景ポイントに来た時に「うわ!綺麗!」と思って何も考えずにスマホを撮りだして景色をパシャっと撮ったんですが、
瞬間左手から綺麗な青い鳥がすごい勢いで飛び出してきて池を横切って消えていくという謎イベントが発生しました。結果、自分の写真には鳥が映り込みました。
先客で白人の男性が仰々しいカメラを構えてじっと池を撮っていたっぽいんですが、
その人がこの鳥が出た直後「ワーオ!ファンタスティック……ヒューウ!」とこちらを向いて言ってきたのでめっちゃ面白かったです。だいぶ粘ってやっと出たんだろうなぁ。
カメラの機能でシャッター切ってからしばらくの動画が残っていたので、一応アップしておきますね。皆さんも青い鳥をみて幸せになってください。
あまりにも瞬間的な出来事かつ鳥は横切ってそのまま森に消えてしまったので、確かな種類はわかりませんが、
White-throated KingfisherかCollared Kingfisherではないかと思います。全然自信ないけど。
すんごい速さだったなぁ。あとすごい幸運だったな。
この公園は割と開けた場所も多いし、見通しもきく感じなので、鳥の観察にはもってこいだったりします。
幾つか鳥を発見することができました。
これはどれだけ頑張っても種同定ができなかった鳥……。誰かわかるならば教えて欲しい。
これはstraw-headed bulbul(キガシラヒヨドリ)じゃないかなぁ。大量に砂場でたむろしてました。
Common Flameback。見えるかな?
今回森を散策してて一番驚いたのがこの光景です。
どこがすごいかわかります?
これ、真ん中にめちゃくちゃ高い木があると思うんですけど、その中腹あたりをオオトカゲが登ってるんですよ。
すごくないですか??感動しちゃった。
そんなわけで、たっぷりとシンガポール本来の自然を堪能することができました。
いい体験だった。
次は湿地に行きたいなぁ。
追記。
帰る時、バス停に向かおうとしたらサルを発見しました。
森じゃなくても見れるんか―い!
どれがレアでどれがレアじゃないのかよくわかんなくなってきたな……。